12/21 読書会開催記録 ~思考を言語化できなければ考えていないのと同じ!?~

読書会に来て頂いている人の目的として多いのが、「アウトプットをしたい」=自分の考えを言語化したいということが挙げられます。


職場で上司や部下に説明を行う際にも、説明力が求められます。自分の頭の中ではロジックが組み立てられていても、それを実際口に出そうとすると詰まって出てこないことがあります。つまり、実際の頭の中のイメージは、言葉や文字にすることができていなければ、形にはならないということです。あるビジネスプランがあったとして、それを実行する際は、今一度自分がしっかりそのプランを第三者にアウトプットできるかどうかを確かめてから望みましょう!



前置きが長くなりましたが、今回はそのアウトプットに役立つ本を含め合計3冊の紹介をいただきました!ありがとうございました!



1.言葉にできるは武器になる 著:梅田 悟司

某缶コーヒーの、「世界は誰かの仕事でできている」といった有名なキャッチコピーを多数世に出してきた、元電通トップライターの梅田さんの著書です。たかが言葉、されど言葉と言われる言葉作りの奥深さを知ることができる一冊です。「人の心に響く言葉」を紡ぐ方法とは?

~ 外に向かう言葉と、内なる言葉 ~


言葉は2種類あるそうです。

一つは「外に向かう言葉」。もう一つが、「内なる言葉」です。


小手先のコミュニケーションや伝え方のメソッドはいくらでもありますが、そのような表面的なスキルだけでは言語化能力の上昇は見込めないとバッサリ切り捨てています(笑)。


著者はまず前提として、言葉は自分の考えや価値観を伝えるツールなのだから、まず自分の中身=考え方を育てる必要があるのだと言っています。それを「内なる言葉」とするならば、まずは自分の中に考え方の幅を持たせるために多種多様な知識を入れたり、実際に経験するということを積み上げなければなりません。このプロセスを365日続けること
が必要です。つまり、勉強し続けなさいということだと思います(笑)


その積み重ねから内なる言葉が磨かれ、それを今度は外に向かう言葉に変換することが大切だということです。人は自分の中にある考え方や、経験したことでないとそれを言葉にすることはできないのです。外に向かう言葉だけを磨いても、ただ巧みさは出ますが、リアリティがなく、相手は紡がれる言葉から重さや深さを感じることはありません。



「内なる言葉」は、自分の視点そのもの。だからこそ、「内なる言葉」に幅と奥行きを持たせるために、自分の意見を育てることが必要だというわけです。


~ 言葉を相手に伝えるポイントは、言葉の上手さではない? ~


言葉で相手の心を動かしたり、納得させるためには、ただテクニック的な言葉の使いの巧みさはだけではないといいmす。放つ言葉の根底にあるものは、言葉を発している本人の「意思」の強さが関わってきます。自分が行おうとしていることまた行ってきたことに対して、どれだけ本気で向きあっている(いたか)が言葉に魂をのせ、相手に届くようになるのです。


イチロー選手の言葉は、なぜあそこまで人の心に響くのでしょうか?似たような発言をしている人はもしかしたらいるかもしれませんが、彼の言葉は彼だけのモノで、唯一無二です。

その理由は、彼の「内なる言葉」の強さ、行動と結果によってその強さを磨き続けてきたからに他なりません。


~ 内なる言葉を磨くための、「自分会議」の時間 ~


内なる言葉という目に見えないかつ表現するのが難しいモノと向き合う一定の時間を確保することは、日々仕事に追われるなど忙しい社会人にとってはかなり困難ですよね。しかし著者はどんなに忙しくても、自己内省=内なる自分の言葉と向き合う時間を、「自分との会議時間」と名付け、週二回実施しているそうです。SHOWROOM社長の前田裕二さんも、必ず一日のラストは内省で締めるそうです。


そして、自らの価値観や今の思いを吐き出して、それを言葉にしたりと考え抜く時間を作る習慣をひたすら続ける。相手の心に残るキャッチコピーや言葉とは、何もせずにただ生きているだけである日、ポーンと突然降ってくるのではなく、内省し続ける訓練によってそれがひらめきとなって表れているということなのです。



2. 「21 LESSONS」 著:ユヴァル・ノア・ハラリ

「サピエンス全史」「ホモ・デウス」といった最近話題の本の作者の最新作です。あのビル・ゲイツが「読んだ方が良い」と勧めるほどの本です。「サピエンス全史」「ホモ・デウス」がそれぞれ、人類の「過去」と「未来」を書いているのに対し、本著は、「現在」について書かれています。宗教、戦争、哲学などテーマは多岐に渡り、前の二作を読んでからの方が良いと勧められています。


ということなので、今回に限りは本の内容には触れず、興味のある方は読んでみて下さいというところで抑えたいと思います。その代わりに、参加者の方にご教授いただいた、こういったボリューミーな本の読み方について簡単にご紹介します。


本書はとにかく分厚いです。洋書の翻訳は分厚いものがおおいですよね。その分中身は濃いので、興味のある方にとっては一瞬ですが、そうでない方にとっては「積読」が増えてしまう心配もありますよね(笑)


そこで今回教えていただいた読み方として、「分担して読む」というのがありました!


本書に一旦だけ戻りますが、本著はタイトルの通り21のパートに分かれています。その全てを読んで頭に入れようとするのは無謀です。そこで、21章を4~5人で分担して読んでいくのです。

読み終わったら、読書会といった場でみながそれぞれ読んできた部分の概要を説明する。ということです。全部読むのが大変であれば、他の方が読んで作った要約を見聞きすれば良いのです。


一旦人の口から内容を直接聞けば、中身が多少印象にのこります。印象に残った中から、自分の興味のある部分がもしあれば、後で「補足的」に読んでみて下さい。


中身が重い、分厚い本程有効な読書術です!ぜひ皆さん試してみて下さいね!


いかがでしたでしょうか?
最近は時間がないのもあって、読書自体が進まないことも多く、効率よく勉強するための「読書術」も面白いなと感じるようになってきました。(もちろん小説のように効率以前に自分のペースで読むべきものもありますが)


読書会にいらっしゃる方でも、「本読まなきゃいけないのは分かってるんだけど、なかなか手が出ないんです」という声をよく聞きますので、当読書会では何回か来てくれた方を対象に、本を読まなくても参加できる「ワークショップ読書会」というのも開催しています。興味のある方はぜひ一度遊びに来てくださいね!

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